TRANSFORMERS UNIVERSE 2003 Autbot Ratchet レビュー
「怪我人は黙ってろ、発生回路を切っちまうぞ!」
『TRANSFORMERS UNIVERSE』の2003年シリーズより看護兵 Autbot Ratchet (オートボット ラチェット)を紹介。
『TRANSFORMERS UNIVERSE(トランスフォーマー ユニバース)』って何ぞやと思われる方もいると思いますが、海外で2003年から2005年にかけて展開されたコミックと玩具で展開されたシリーズで御座います。過去製品のリペイント製品や欧米では導入されていなかった日本独自のG1製品の導入などを行ったシリーズで、イメージ的には(Wikipediaでも書かれていますが)日本独自展開の『ロボットマスターズ』(2004年)の海外版といって間違いはないでしょう。こちらのシリーズの方が風呂敷は大きいですが(笑)。
当時は海外版として日本でもe-HOBBY SHOPで購入することが出来ました。(管理人は『ビーストウォーズ メタルス』のシルバーボルトへの推し愛が爆発していた頃でしたが、何故か紫色にリペイントされた彼を見て大いに驚いた記憶があります。欲しい欲しいと思いながらもネット通販などしたこともなかった当時は手の届かない高嶺の花でした。あの時、父上に購入を依頼していればよかったと思いつつ、お願いしても「また同じ物を」と小言を言われる光景が目に浮かぶ悲しさよ)
さてさて閑話休題はここまでにして、『TRANSFORMERS UNIVERSE』の見どころといえば何と言っても全てのトランスフォーマーの物語を平行世界とみなし、世界の壁を越えて戦士が集結したことに大きな意義があると言えます。それによって多面的に展開されていた作品を一つに纏め上げて、戦士たちの世界を所属を超えた共闘を見せてくれました。その流れは現在の『TRANSFOEMERS GENERATIONS』及び『トランスフォーマーレジェンズ』といった後継作品にも大きく影響を与えているようにも思います。
世界観は『BEAST MACHINES (超生命体トランスフォーマー ビーストウォーズ リターンズ)』の最終回で イボンコ コンボイと(メタルスパワード)メガトロンが一騎打ちの果てにセイバートロン星をリフォーマットし、有機生命体と機械生命体の調和が実現した世界が舞台となります。メガトロンによるスパーク搾取から解放されたセイバートロニアンやコンボイと共に戦ったチータスやラットル、ナイトスクリーム、シルバーボルト、ブラックウィドー達のもとにG1の戦士たち(ホットロディマスやスプラング、アーシー、ランボル、サンストリーカー達)が帰ってくるところから始まります。帰ってきた戦士たちは機械だけだった母星が有機生命体を取り戻した世界に一変していたことに戸惑い、かつての(ビースト)コンボイ達のようにリフォーマットを行うか悩みますが、時同じくしてユニクロンが復活。シルバーボルトやブラックウィドー、ランボル、サンストリーカーが誘拐されてしまいます。ユニクロンの目的は自らのエネルギーを得るためにあらゆる世界からトランスフォーマーを誘拐、洗脳し、殺し合わせてスパークを手に入れることにあったのでした。
そんな風に『ビーストウォーズ』シリーズから『G1』シリーズ、『マイクロン伝説』等からトランスフォーマーが入り乱れる物語に登場するパラレルワールドの戦士、それがAutnot Ratchet(オートボット ラチェット)であります。
『トランスフォーマー カーロボット』で発売されたC-002 豪腕闘士 ワイルドライド のリペイント製品です。
ビークルモード
メルセデス・ベンツ・Mクラスに似た(ダイムラーのエンブレムが顔についてない時点で察しですが)4WDカーへと変形。
『カーロボット』期の製品ですので後の『バイナルテック』へと受け継がれる激しい作り込みが施されています。窓にはクリアパーツが使用され、タイヤにはゴムパーツが採用。さらにはホイールにメッキパーツを使用して前側のドアとボンネットが開閉可能。
これだけでもよくできた車の玩具ですが、ロボットへの変形もこなしてしまいます。当時の開発者の変態っぷり(いい意味で)がわかります。それでいて元となったワイルドライドの定価が1800円。作り込みもコストパフォーマンスも今じゃ絶対出せないレベルの傑作です。ムービーシリーズもこんぐらい頑張ってほしかったんですが・・・(『TLK』第一弾のバンブルビーから目を背けつつ)
フロントガラスからはロボットモードの顔が見えています。
アニメ『トランスフォーマーカーロボット』でのワイルドライドはビークルモード時に座席にある顔から話す描写もありましたが、ラチェット先生のパラレルワールドではそれが許されるのか・・・?
屋根には赤色警告灯や消火用のホース?、梯子が印刷されています。
玩具のベースが4WDだけに、ラチェット先生の要素が薄すぎるので『G1』のラチェット先生が変形した救急車にちなんで屋根にいろいろと印刷が施されていますが、赤くて梯子をもって、ホースで消火・・・インフェルノじゃね?って思うんですが・・・
ボンネットには”Emergrncy”、両サイドのドアには”Emergency Rescue”と緊急車両らしいマーキングが施されています。
なんとボンネットの中にはメッキ加工されたエンジンルームが造形されています!!!
前述の通り両サイドの前側のドアも開閉可能。
ロボットモード
左右非対称なデザインです。
右手に差し込む武器はサバイバルナイフ型とミサイル型で選択可能。余った方は右肩又は背中にマウントすることができます。
ボールジョイントが関節に使われていることがあって自在にポーズを取らせることが可能です。(少しだけ胸部の接続が独特ですが・・・)
頭部アップ
リペイント製品なのでラチェット先生の面影は全くありません。
海外では怪力ゴングでしたし・・・
右腕の武器の入れ替え。
武器を背中にマウント。
左腕のボンネットに位置していたパーツはナックルガードとしても使用可能です。メッキが眩しい。
さらに、左腕には・・・
スイッチを押すことで左腕に挿した武器をミサイルとして発射することができます。
喰らえ!的なポーズ
サバイバルナイフがミサイルのように発射されると
思うと結構怖い。
以上、TRANSFORMERS UNIVERSE 2003 Autbot Ratchet (オートボットラチェット) でした。
2003年の製品ということでタイヤの劣化が心配でしたが、目立った破損のない中古品と出会うことが出来ました。デラックスサイズでありながら凝った塗装(屋根の謎模様やメッキ使用)とディテール、立体パズルと呼ばれるに足る変形とロボットモードのプロポーションの良さが際立った良作で遊んでいて楽しい!今のトランスフォーマーと比べても劣らない可動と上回るクオリティの高さで時間を忘れてしまいます。
今回はムービー・ザ・ベスト版ラチェットを購入した記念でユニバース版を出してみましたが、うっかりムービー・ザ・ベスト版の配送先を実家にしてしまったのでしばらく遊ぶことが出来ません悲C・・・Orz