S.H.Figuarts 真骨頂製法 仮面ライダーダブル サイクロンジョーカー レビュー
「悪魔と相乗りする勇気。あるかな?」
※2016年10月23日追記しました。
※2016年10月27日一部画像追加しました。
「S.H.Figuarts 真骨頂製法」シリーズに『仮面ライダーW』より待望の仮面ライダーダブル サイクロンジョーカーが参戦!
「これで決まりだ!」
仮面ライダーダブルはハードボイルドになり切れないハーフボイルドの探偵、左翔太郎と脳内の「地球の本棚」と呼ばれる膨大な知識を持つ魔少年、フィリップがダブルドライバーにガイアメモリを装填することで変身する”二人で一人の仮面ライダー”です。ガイアメモリ二つ分の力を引き出し戦えるという強みがあり、さらに状況に応じてメモリチェンジを行うことで12形態に変身することができます。(番組開始時点で既に9形態を使いこなしていました。)
フィリップの意識はダブルの右半身のソウルサイドを司り、翔太郎はダブルの左半身のボディサイドを基本的に担当します。しかし、二人の連携のバランスが取れてないと戦えないという弱点があります。まさにNobody’s Perfect
ミュージアムの脅威から風都を守りきっても尚、街にはガイアメモリが蔓延し、新たな脅威が風都に流れ込みます。風都を愛する彼らは風都を守るために今日も戦い続けるのです。彼らを繋いだ風を止めないために。
パッケージ表面
フィギュアの写真をでかでかと印刷されています。真骨頂シリーズに対する自信が伺えます。
パッケージ裏面
この状態で梱包されています。(いつも通り)
・フィギュア(仮面ライダーダブル CJ)本体×1
・交換用手首×10(左右5個ずつ)
・マフラー(通常/大)×各1
・サイクロンメモリ×1
・ジョーカーメモリ×1
・取扱説明書×1
が入っています。
表側
頭部が実際のスーツのバランスと比べて細長いように感じます。また、ソウルサイドの緑の色がスーツと比べると強すぎるような気がしますが、それ以外はイメージ通りのまさに「小さな宝物感」。旧版のリリースから6年が経ち、6年の年月から得られたノウハウを存分に生かした仕上がりです。
裏側
お尻部分が少し小さめになり、ヒーロー体形を演出しています。
真骨頂製法のこだわりを感じる関節パーツのディテール。成型色ですが、見えても違和感のないようにディテールを彫り込む原型師さんの気概を感じます。
[2016年10月27日画像追加]
旧版の関節がこちら。
関節パーツの色が黒で統一されていたり、股関節はボールジョイント接続だったり結構違います。
マフラーはOP再現用の靡いた長いタイプと普通の長さの2種類が付属。
両方とも根元に関節がついており、軸を回せば好きな方向に靡かせることができる優れもの。表情をうまく出すことができます。
管理人としては旧版にあった靡いてなく垂れ下がったタイプのマフラーも欲しかったので、マフラーに関してはそこだけ物足りなかったです。
[2016年10月23日追記]
マフラーは軸ごと動かせば逆さに出来るし
色は自然光で見え方変わるし
ほーんま糞レビュー()
と匿名の方からご指摘を受けました。
色については管理人の撮影技術の問題ですので仰る通りだと思いますが、マフラーについては「垂れ下がったタイプのマフラー」という言葉から誤解が生まれたようなのでここで捕捉。
管理人の思った「垂れ下がったマフラー」というのは下図のような風で「靡いていない」マフラーのことです。(現在、旧版が手元にないので魂ウェブの当該製品の写真を利用させていただきました。)
対して、真骨頂版の「マフラーは軸ごと動かせば逆さに出来る」という状態では下図のように体からマフラーが浮いてしまっています。そのため、垂れ下がったように見えないと判断し、「靡いてなく垂れ下がったタイプのマフラーも欲しかったので、マフラーに関してはそこだけ物足りなかったです。」と記載しました。
管理人は無風の時のマフラーも付属してほしかったと感じています。
[2016年10月27日画像追加]
S.H.Figuarts 仮面ライダーダブル(旧版)の「垂れ下がったマフラー」の画像を比較用に追加します。
反対から
マフラーのこの無表情さがほしかった!(しつこい)
(追記終わり)
ダブルドライバーは可動式。メモリチェンジ時の可動を再現できるほか、
ガイアメモリを抜くことも可能。旧版ではメモリ部分が黒く塗りつぶされていたので大きな進歩だと思います。
[2016年10月27日画像追加]
旧版のダブルドライバー
さらに、ガイアメモリはマキシマムスロットにも装填可能。エターナル(ブルーフレア)が真骨頂で出た暁にはとんでもないことになりそうです(笑)
しかしながら、不満点も少しだけあります。管理人所有のものはサイクロンメモリの保持が緩く、手首を交換するときの衝撃だけでダブルドライバーから抜け落ちてしまいます。今後出る真骨頂製法のダブル系ライダーでは抜けにくくするか予備のガイアメモリを付けるなどの改善してほしいです。
ガイアメモリ
サイクロンメモリとジョーカーメモリ1本ずつしかつかないので紛失要注意!
メモリのシール部分は背景の模様が濃いせいで「C」と「J」があまり目立ってません。もう少し背景の模様が薄かった方がよかったかも。
第1話のアバンでは炎の中に佇むダブルが印象的でした。
激しい銃撃の中、”悪魔”と出会った半人前が異形の姿に変貌する。ここから平成ライダー第2期の伝説は始まったのです。
第1話「Wの検索/探偵は二人で一人」では、ウインドスケール風谷支店を襲うマグマドーパントと戦闘に。この時点で仮面ライダーとしてかなり経験を積んでいるので戦いには慣れが見られます。『カブト』以降は主人公の成長が見られる作品が多かった(『ディケイド』の士は記憶喪失という点以外は完成されていて何とも言えませんが…)ので久々のスタイル(ハーフボイルド)が完成された主人公像というのは新鮮に映りました。
「止めてやるよ。俺が、いや、”俺たち”が」
「さぁ」「さぁ」
「おまえの罪を」「お前の罪を」
「数えろ!」「数えろ」
メモリチェンジの動作も最初から格好良かった。(初期のメモリを挿すときにベルトの位置を確認しているところは可愛いです。流石ミスター仮面ライダー。)
\ジョーカー マキシマムドライブ/
「「ジョーカーエクストリーム!」」
「トゥアー!」「ファー!」
第8話「Cを探せ/ダンシングヒーロー」はフィリップが「地球の本棚」でロックされて閲覧できない「ヘブンズトルネード」の本の概要を知るために奔走するストーリーだったりします。(この回で初めて「地球の本棚」は常に万能ではないということがわかりました)
第7話でコックローチドーパントにヒート、ルナ、メタル、トリガーのメモリを奪われ得意のメモリチェンジ能力を封じられた中での再戦。依頼者の弾吾がダンスで介入し、ダブルもダンスを踊りながらコックローチドーパントからメモリを奪い返す展開はなかなか燃えました。(「依頼人を傷つけるな」というおやっさんの教えをその時ばかりは翔ちゃんも忘れていたと弁護しながら)
「凄ぇ!凄えよあんた!今のがあいつが見たがってた。ヘブンズトルネードだよ!」
魂EFFECT WINDと魂STAGEを組み合わせれば伝説の大技も再現可能。弾吾君はTF界の人間かよというくらいに人間離れした回転を作ってましたね(笑)
弾吾君の代役は近くの街のダンスチームに所属する高校生(現在:大学生)にやってもらいました。
時系列的には第13話当たりの『MOVIE大戦2010』ではダミードーパントとネオ生命体が融合したアルティメットDと対峙。
「俺は」
「「俺たちは」」
「「二人で一人の」」
「通りすがりの」
「「「仮面ライダーだ!」」」
という出だしはライダー映画の中でも屈指の名シーンだと思います。
アルティメットD(代役)に突き飛ばされたディケイドを援護するために飛び蹴りを決めるダブルがとにかくカッコいいと映画館で興奮した記憶。
帰り道のトイザらスでガンバライドを興奮冷めやらぬなかでダブルとディケイドのダッグチームを組んでました。
「ディケイド、切札は持っているよね?」
「あぁ!ちょっとくすぐったいぞ!」
\ファイナルフォームライド ダダダダブル/
トリプルエクストリーム後の着地。
映画館で貰えたガンバライドカードは1回のスキャンで前衛を仮面ライダーダブル、後衛を仮面ライダーディケイドにできたなかなか面白いカードでした。ただ、スキルが1体分しかないのと必殺技が重すぎて処理に時間がかかるといういろんな意味でとんでもない代物でしたが(笑)
向かい合ったダブルとディケイドが翔太郎と士のカットに切り替わる演出はコラボレーション感が出ていて気に入ってます。このあとの士が翔太郎に手渡したカードの話もしたいですが、今回は割愛。スカルも真骨頂で欲しいぞ~
第30話「悪夢なH/王子様は誰だ?」は32話で登場するエクストリームメモリの登場を示唆する重要回ですが、一方で、大阪・京都ロケ回であり、通天閣や太秦映画村で撮影が行われた毛色が普段と異なる回でした。フィリップ役の菅田将暉君(大阪府)と照井竜役の木ノ本嶺浩君(滋賀県)、鳴海亜樹子役(大阪府)の山本ひかるさんが関西出身であることを生かした亜樹子の夢の中の世界はなかなかにカオスでしたが、ナイトメアドーパントが現れると・・・
「翔太郎君、ウチと一緒に変身や!」
「俺こっちかよ」
なんと亜樹子が翔太郎をソウルサイドにして変身!フィリップと竜は見てるだけ・・・(笑)
”なにわの美少女仮面”
亜樹子ファイティングポーズと亜樹子ジャンプ
旧版では胸下の関節が死んでいて捻ったポーズが出来なかったので、真骨頂でようやく再現が出来ました。
「さぁ、お前の罪を数えろぉ~」
※ダブルの左手にスリッパが握られているように見えてきます。(多分)
「リボル、」
「ギャリー!」
※TVではルナトリガーでしたが(笑)
ダブルは姿が格好いいだけでなくお笑いのような動きでもばっちり格好良く見えるので、 本当に洗練されたデザインだと思います。真骨頂もマスクが微妙に縦長ですが、よく再現できているように思います。
そしてTVシリーズの最終章(第45話~)の直前に起こったとされる「風都タワー占拠事件」を描いた夏劇場版「AtoZ 運命のガイアメモリ」では、最後の切札(T2ジョーカーメモリとおやっさんのロストドライバー)を手に大道克己(仮面ライダーエターナル)によって拉致されたフィリップを救出するために風都タワーへ突入した翔太郎が変身した仮面ライダージョーカーの活躍もさることながら、フィリップのアンチテーゼである大道克己との掛け合いも見どころの一つでした。
「君は悪魔だ。僕が止める!」
「笑わせるな。お前もそうだろう!!」
「俺たちは人間を捨てた魔物同士だァ!」
「いや、今なら確信が持てる。僕は悪魔じゃない!」
「何の痛みも感じられない哀れな君とは違う!この胸にはマリアさんが残した心がある!」
「何ィ!?」
「僕は人間で、探偵で、そして、仮面ライダーだ!」
「相棒、それを言うなら「僕たちは、」だろ?」
「あぁ、行くよ翔太郎!」
「「変身ッ!」」
(ここの変身する翔太郎の肩を叩きながら倒れるフィリップがいいんです!見どころなんです!)
「「さぁ」」
「「お前の罪を数えろ!」」
※ラーフ(うちのストラーフMk.2型神姫)がどうしてもフィリップ役をやりたがっていたのでやってもらいました。マスターに神姫は似てくるものです(笑)
そして、園崎家との決着がつく第46話「Kが求めたもの/最後の晩餐」では、街にガイアメモリをばら撒き街を泣かせた諸悪の根源、園崎琉兵衛(テラードーパント)との対決がメインになります。しかし、左翔太郎は第9話でテラードーパントを目撃した時点で恐怖を植え付けられ廃人寸前に・・・。そして、若菜を”地球の巫女”にするためにフィリップは地球の記憶が湧き出る井戸に突き落とされて消滅してしまいます。フィリップが消滅の直前に送ったメッセージで恐怖を乗り越えた翔太郎は仮面ライダーとして琉兵衛に立ちふさがります。
「そうだった。あいつが俺を相棒と呼ぶ限り…俺は折れない…約束だって」
「さぁ来い!相棒!!」
「変身…」
「どういうことなんだ!?」
「母さんがヒントをくれた。最後の逆襲策だ!」
「街を泣かせてきた諸悪の根源、園崎琉兵衛!」
この回の「俺たちは園崎琉兵衛の最期を響子さんに伝えた。彼は怪物だったが、最期の瞬間にイーヴィルテイルを見て微かに人間の心を取り戻した。と」という翔ちゃんのモノローグは『仮面ライダーW』で街を恐怖を振り撒く帝王と園崎家の悲劇の物語の終焉を明確に印象付けました。これは翔太郎の憶測ではなく、落ちる館の炎の中で琉兵衛は確かに幸せだったあの時代に帰ることができていました。
何気にテラーに突き飛ばされても立ち上がるダブルの立ち上がり方が管理にはお気に入りです。
TVシリーズ終了後も財団Xや地下帝国バダンなどの街を泣かせる存在に明け暮れるダブルですが、『MOVIE大戦アルティメイタム』にも子供たちの魔法の力で召喚されます。DC版では召喚されたダブル達に個別戦闘シーンが追加。そのなかでダブルはなんと新技(本編未使用のサイクロンマキシマムドライブ)を披露しています!
「先輩キターーーーーーーーーーーーーッ!」
\サイクロン マキシマムドライブ/
「フッ・・・」
ダブル役の声優さんの掛け声が左翔太郎役の桐山漣君そっくりで声優さんの凄さを実感しました。
チョウヤミー(代役)を飛び蹴り。
蹴った勢いできりもみ回転して
回転で周囲の怪人を巻き込み、爆発させながら・・・
右足を振り下ろしてキック!
流石です。坂本浩一監督!というべき視覚的に見ごたえのある新技です。『平成ジェネレーションズ』でもウィザード、鎧武、ドライブ、ゴーストにこのような感じの新技が追加されるかもしれないので興味津々です。
『戦国MOVIE大合戦』で武神ダブルの力を受け継いだアーマードライダー龍玄 ブドウアームズと。
「お前の罪を数えろ!」を受け継いだ龍玄でしたが、TVシリーズ本編では罪を重ねすぎて狂っていくことになるとは…『戦国MOVIE大合戦』の頃は闇落ちしてもすぐに絋汰さんのところに戻るのかなと予想を半分していただけに(ウロブチがどう話を持っていくのか愉しみでしたが、)「黙ってろよクズ」発言からの舞の殺害の片棒を担がされ、精神が崩壊するまでの落ちぶれ方は衝撃的でした(流石ウロブチそこに痺れる憧れるゥ!)。そんな彼も今では立派な沢芽市のヒーローですね。街を守るライダーという点でダブルと共通点があります。(壮大な伏線だった)
おまけ
今回のレビューでは「S.H.Figuarts 真骨頂製法 仮面ライダーダブル サイクロンジョーカー」と同時発売の魂EFFECT WIND Green Ver.を使用しました。
パッケージ
箱はかなり大きいです。
箱裏の説明書通りに組み立てたものと仮面ライダーダブルを絡めてみたところ。魂STAGE ACT.4 for Humanoidの台座はパッケージ写真のようにエフェクトの内側に配置することはできませんでした。エフェクト部分が尖っており、本体はフィギュア1体を入れるのに十分なスペースしかないので、ダブルのアンテナを引っ掛けないように撮影中にかなり気を使いました。
最後はOPの月夜に佇むダブルで
以上、S.H.Figuarts 真骨頂製法 仮面ライダーダブル サイクロンジョーカーでした。S.H.Figuartsの初期製品のパッケージに記載されていた「小さな宝物感」という言葉を体現したかのような出来というのが率直な感想です。旧版のダブルではアンテナの造形や腰関節に難がありましたが、6年の歳月がそれらを解消し、至高のダブルとして帰ってきました。手首もすべてTVシリーズの特徴的なポーズを再現しており、旧版のような不満も生まれませんでした。顔以外の出来が素晴らしいと感じていた旧版をはるかに上回るクオリティで真骨頂製法でのヒートメタル、ルナトリガー、派生形態、ファングジョーカー、サイクロンジョーカーエクストリーム、スカル、アクセル、エターナルそしてジョーカーの登場を期待せずにはいられなくなりました。特にスカル、エターナル、ジョーカーは個人的にお気に入りのライダー達でこのダブルのクオリティでリリースされたらと想像するだけでドキドキしてきます。最初は初期アーツの出し直し程度しか思っていませんでしたが、クウガやディケイド、ダブルとリリースされてきてバンダイの拘り、本気度が強くなっているように感じます。S.H.Figuartsとしてリリースされていない仮面ライダーキバ キバフォームや初期リリースの仮面ライダーファイズ、仮面ライダーオーズが真骨頂で出ることにも期待しますが、是非スカル、エターナル、ジョーカーを出してほしいと思います。
また、バンダイ公式のプレミアムバンダイの魂ウェブ商店では真骨頂ダブル用のマシンハードボイルダーが予約開始されました(発送は2017年4月)。個人的な見解ですが、バイクを使わないことが多い平成ライダー第二期で一番バイクを使いライダーらしい仮面ライダーがダブルだと思います。マシンハードボイルダーが届いたら『AtoZ 運命のガイアメモリ』のマスカレイドドーパントとのバイクチェイスシーンや第32話のマシンハードボイルダーから降りたフィリップと翔太郎がビーストドーパントに向かい合っていくシーンを再現したいと思っています。
とにかく『仮面ライダーW』に当時ドはまりした管理人的には大大大満足のアイテムでした!久々にDXダブルドライバーを引っ張り出してきて変身したくてたまらない!当時はよく学校で友人とやってたんですよね~(笑)。フィリップ役で変身の時に倒れたら黒板に頭ぶつけたりとか(笑)。細かいパーツ(特にアンテナとガイアメモリ)には注意が必要ですが満足のいくまで本編のポーズを再現して遊んでいきたいと思います。
Amazonビデオでは『仮面ライダーW』TVシリーズが視聴可能(2016年10月23日現在)